投資で再起を誓う テゲレッドのブログ

株式投資と不動産屋の四方山話

例えば、こういう銘柄は買わない。エー・ピー・カンパニーの場合

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こんにちは。テゲレッドです。

 

これまで小型株をいくつか紹介してきました。株式投資はデイトレード型、短期テクニカル型の人もいれば中長期のファンダメンタルの人もいて、バリュー株投資型のいます。または材料・思惑に飛び乗るタイプもいて投資基準は人それぞれです。

 

私はファンダメンタルズ分析を軸に中長期で成長しそうな銘柄を見つけることが好きです。

 

 

今回はいつもと反対に「例えば、こういう銘柄は買わない」という視点で企業・銘柄選びのポイントにしているところを紹介していきたいと思います。

 

例えば、こういう銘柄は買わない

時価総額40億円、売上240億円、営業赤字だが粗利7割でPSR0.16、PBR1.16倍の新興企業。

 

「おっ、売上はあるから、もしかしたらチョイっと固定費を改善すれば割安?」なんて思うかもしれません。

 

私は同銘柄を調べたところ「相当身を斬る改革を実施しないと上がらない銘柄」として現在は投資保留銘柄にしています。

 

その銘柄は、首都圏を中心に酒屋「塚田農場」を展開するエー・ピー・カンパニー(以下、APC)です。

 

【株価】545円

【時価総額】40億円

【発行株数】7,427千株

【浮動株比率】25.2%

【PER】ー

【PBR】1.16倍

 

償却負担が重い銘柄は買わない。

APCは首都圏を中心に「塚田農場」ブランドで、(主に女性の)明るい接客、やや高単価だが美味しい地鶏、生産者直結の安心を売りに規模を拡大してきました。

 

テゲレッドは田舎が九州なもので、よくお世話になっていますが、ビジネス的視点から感じるのは内装はこだわりのある作り(お金をかけている)となっていることです。串カツ田中の店舗内装とはまるで逆です。

 

株価が高い時期で株価2,500円、時価総額180億円くらいのときもありましたが、最近は営業赤字となっており、株価も利益もいまいちです。

 

同社株の営業利益が浮上しないのは、ブームに乗ってお金をかけた店舗を過去に量産し過ぎたせいで、その資産を償却しきれないうちに店舗が陳腐化してしまっているところでしょう。

 

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B/Sを見ると平成30年3月31日時点では同社の有形固定資産48億円のうち、24億円が塚田農場ブランドの店舗資産となっています。

 

これは残資産ですから実際はもっと内装費がかかっていますが、現時点での1店舗当たり平均残資産は1,680万円です。

 

ちなみに、ここ最近成長してきた「串カツ田中」は東京53店舗で店舗平均1,340万円の残価です。固定資産は全体で15億円しかなく、APCの半分以下の固定資産です。

 

1店舗当たりの内装資産の差は小さいですが、店舗展開が積み重なると、非常に大きな償却負担になり、その差が大きく感じます。

 

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ちなみにAPCの平成26年(2014年)の主要な設備項目を見ると、101店舗で21.8億円の償却資産があり、1店舗当たりの償却残は2,160万円となっていました。

 

この年は営業利益10億円を達成し、塚田ブランドが最も輝いていた時期です。

 

ちょうど私が就職して少し経った2012~14年頃はメディアでもよく取り上げられ、ノリの良い接客や名刺制度がウケてちょっとしたブームが来ている感じでした。

 

店舗を開けば客が来る。しかも食品原価3割でお店はアルバイト中心。回転している頃(売上がある)はテナント資産は減価償却だから、投資家も償却額はさほど気にならなかったでしょう。

 

しかし、社長のスキャンダル、景品表示法違反などを機にブームは去り、"明るい接客で美味しい"がウケなくなりました。 

 

いつ買うべきか?

弁当事業、四八漁場ブランド、焼き鳥「つかだ」、など新ブランドを展開し始めていますが、私は既存店売上が不調なことから過去の店舗資産の特別損失の可能性を感じています。

 

店舗内装資産を、それこそ串カツ田中と同様の15億円くらいまで落とさないと償却負担が重く、継続的な益出しが難しいのではないでしょうか。

 

弁当事業など店舗(資産)を持たない経営に舵を切ったのは面白いなとは思いますが、メインブランドを超えるほどの売上には至っていません。

 

APCの今期第2Q短信のCF表には減価償却費が3.77億円とあります。通期で7.5億円くらいでしょう。

 

一方、串カツ田中は平成30年11月期を締めて減価償却負担が2.1億円しかありません。FC店舗含めて200店舗越え、直営はそのうち98店舗となっています。

 

違う商材、展開スタイルとはいえ、新進気鋭の同じ飲食店として比較するなら、APCは撤退の難しい経営スタイル(撤退が早いと大きな特損が出る)で、串カツ田中はスクラップビルドしやすい戦略とも言えます。

 

"塚田ブランド"は回復できると思っていますが、投資するなら重い資産の償却を待つか、新ブランドが全体の減価償却をものともしないほどにブレイクするかしかないだろうと読んでいます。 

 

どんなに流行っているお店や商売でも、製品の陳腐化が非常に早い現代(特にゲーム系)においては、資産の計上方法や資産額、そして年間の減価償却費は、よく見て調べたうえで投資した方が良いかもしれませんね。