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株式投資と不動産屋の四方山話

サイバーステップ 株価下落で買収リスクと社長持株は購入価格割れ間近

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こんにちは。テゲレッド(@tegered1)です。

 

今回も3810サイバーステップについて触れてみる。

 

株価下落によって同社に二つのリスクが表面化してきた。

 

一つは私の思い上がりかもしれないが「買収されるリスク」。

 

二つ目は「社長の持株原価 > 株価」となりそうな点について。

 

 

 

不思議な現象 

通常、創業社長の企業が買収されるリスクに迫られるなんてことは低いし、株価の方が社長の持株原価よりも低くなることも、業績順調なら、まずありえない。

 

しかし、同社の社長佐藤氏が

①元来保有する原価の低い株券を売却

②原価(払込価格)の高い有償SOによる株券取得

③佐藤氏の持株原価が上がり

④発行株数増加により株券分母が増え

⑤社長及び経営陣の持株比率が下がる現象が起きている

 

よく「社長が売ってる~」とだけ見られるが、あえて訂正しておくと、その後、手元に残った資金を原資にSO行使で会社へ入金し、株券を実質的に買い直している。しかも割高な。

 

ex.原価500円の株を1,000円で50万株売って、差額500円の20%にあたる100円の税を払い、手元に残った900円で払込価格1,100円の高い株券40万株買い直すような感じ。

 

そのうえで、多量の有償SO行使するたびに会社の発行株数が増え、純資産が大きく膨らみ、株価も下がって、PBRが下がるという極めて珍しい状態が起きている。

 

純資産については17期12.8億、18期25.3億、19期37.6億、そして19期決算後の増資で少なくとも42.2億だ。

 

売上は堅調に伸びているし、今期から収益化を掲げ、決算補足資料では早期に営業利益率10%を達成すると宣言している(過去四半期だけで見たときに営業利益率10%~23%という実績あり)。

 

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高収益構造になっているのに、わざわざ個人資産を会社へ増資で充当する理由は私も分からない。会社のバランスシートを盤石にする代わりに上記のような対外的な支配力低下リスクを招く事態を自ら作っている。

 

現在、サイバーステップはどういった状況なのかー。

 

さっそく数字で見ていきたい。

 

買収されるリスク

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先日、アプリトラブルがあり、株価が大きく下落したのもあるが、佐藤氏の有償SO(払込価格1094円×42.58万株=総額4.65億円)の行使により、発行株数が増え、純資産が37.6→42.2億円ほどに増えたためPBRが1週間前に比べてPBRが0.4ポイント、比率にして約16%程下がっている。

 

 

次に8/16現在の同社経営陣の推定持株比率を見てみたい。

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経営陣の持株比率が28.9%しかない。同社には取引先の安定株主は存在しないため、あとは「証券会社名の上位株主」または「個人保有の大株主」が名を連ねるような状態だ。

 

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※19期 株主総会招集通知より 5/31付

→佐藤氏、小川氏に現在は動きあり

 

よって、経営陣以外を浮動株とするのは、言い過ぎかもしれないが50%~70%の浮動票があるとみて間違いない。

 

 

 

時価総額10億円のボロ株を買おうって話ではない。

 

売上が17→30→71→115と毎期数十億円も増収を重ねてきた企業にもかかわらず、社長の個人資産充当とMSワラントのおかげで会社の純資産が何倍にもなっているが、経営陣による持株数が低下し対外的な抵抗力が下がっている状況に陥っている。

 

3年前は発行株数が約400万株だったが、現在は750万株で、数年で350万株以上が市場に流れた(まるでユニゾのようだ)。そりゃ株価も落ちる(; ・`д・´)

 

もし、過半数取得しようと思ったら、ブログ執筆時の前日終値989円で時価総額75億円だから半分の37.5億円に、幾分かプレミアを乗せた金額で買収できてしまう可能性がある(度重なる必要以上な増資に株主の中には怒ってる人もいるでしょう)。

 

先日のSO行使により現在の純資産は42.2億円だ。

 

仮に時価総額の半分37.5億円に30%乗せた50億円ほどで過半数を握られてしまう可能性だってある(価格帯出来高など需給面は除いて考えている)。

 

今期の決算補足資料によると、売上に対して営業利益率10%が掲げられている。

 

来期見込み売上130億円は、トレバの稼働からして射程圏だから今後も売上が横ばい以上で継続するとして営業利益で13億円は見込めることになる。

 

多少の「のれん費用」は買収先(サイバーステップ)の潜在的収益力で十分に賄えてしまう状況だ。

 

ましてや

①クレーン1800台超、

②倉庫拠点5ヶ所(1.5万坪)

③配送システム

④人員(従業員アルバイト含め400人超)

などこれまで築いてきた有形無形の兵站が会社を買えば手に入るとなれば非常に割安位置にあると見える。

 

同じビジネスモデルが一昨年あたりに乱立したが、どこも追随できているとは言い難い状況だ。私がダウンロードしているオンクレだけで18コある。

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昨年に至っては、オンクレ事業に参入してきたサイバーエージェントですら半年ほどで撤退だった。

 

それだけ「トレバ」は世界的に売上があり、そのブランド価値も他社と比べたら圧倒的に高く、他社を圧倒している。オンクレ界の日本一は間違いない。

 

田舎の倉庫でネット接続し、ソフト自体も他のソーシャルアプリほど更新は不要なため、非常に低い固定費で始められることがオンラインクレーンゲームの特徴だが、「配送費が無料」というところ事業者が多く、景品代と配送費の変動費が大きいため、実は損益分岐点に至るまでの回転率に事業を持っていくまでが難しい。

 

昨年はサイバーエージェントのオンクレを筆頭に撤退した会社も少なくなかった。

 

クレーンゲームは不朽の名作。

 

自分たちで手掛けられない(手がけるのに時間とお金がかかる)なら、買ってしまおうという会社があってもおかしくない。

 

社長の持株原価 > 株価

以前のブログでも触れたが、佐藤氏が先日、行使可能なSOをすべて行使した。

 

SOは有償のため、社長が会社に払込価格を充当することで現物株が手に入る。

 

現状、佐藤氏の持株原価は添付のようになる。

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佐藤氏個人では856円だが、資産管理会社の持分が1022円のため、平均して893円が佐藤氏の持株原価となる。

 

ぶっちゃけて言うと、私の持株単価より高い位置にいる。

 

800円台をうろうろしていた時期もあったため、佐藤氏より持株原価の低い株主も数多くいることだろう。(第29回SO、払込価格1,094円を約42万株行使するまで佐藤氏の平均単価は586円だった)

 

個人においては、大量保有報告書を見ると約4億円の借入があるようにみえる。

 

もしかしたら当時借り入れた額面かもしれないので、実態の借入は減っていたりするのかもしれないが、佐藤氏保有の持株原価より株価が下落するのは、あまりよろしい状態ではないだろう。

 

担保には取られていないようだが(ライツオファリング時は担保設定されていた)、もし同氏の持株原価より下回ったときどうなるのか、、、

 

8/16終値で989円だから、ストップ安なら一発で下回る位置にいる。

 

すべて現物なら問題ないが、借入があるのであれば、私ならさすがに経営者として不安になる。

 

最後に

上記二点により、会社側は何かしらの対策が必要なのではなかろうか。

 

増資した資金で自社株買いしたら、それは果たして意味あるのか、という疑問はあるが、そうした非合理的な施策だとしも、何かしら実施しなくては経営権が非常に危ない位置にある。

 

19期は3Qまで先行投資の兼ね合いでさほど利益が出なかったが、トレバ単体で見たら利益が出ているのは明白で、他のゲーム事業が収益的には足を引っ張っているのは間違いない。

 

「売上はファンの数、費用は経営者の意図」と前職の社長に教わったが、1年後の利益は経営陣には見えているはずだ。

 

その利益が現在株価に対して割安なら早期に自社株買い等の対策を実施しないと、まさに今、対外的に抵抗力が低く見える間隙を突いてくる企業がないとは言えない。